ある日、カレー研究の第1人者である井上岳久は疑問を感じた!?
「日本人はこんなにカレーを愛しているにもかかわらず、カレーを作るのに専用の鍋がないのはおかしいのではないか?」
確かに、中華には中華鍋、すき焼きにはすき焼き鍋などの専用鍋があり、使い勝手や調理の点に置いてもそれぞれに風味を高める工夫がなされている。専用鍋を使うことでより完成度の高い仕上がりが期待でき、長年使い込むことで愛着も生まれる。カレー専用の鍋があれば、もっと手軽に、もっと効率よくおいしいカレーを作ることができるのではないか?
週に1回はカレーを食べるという日本人にとって、カレーは国民食といっても過言ではない。その形態はシンプルなカレーライスとしてだけでなく、カレーうどん、カレードリア、カレーパンなど、和洋中ジャンルを問わず姿を変えて私たちの食卓に現れる。その変幻自在な器用さもカレーの大きな魅力である。家庭では一度にたくさん作れば、数日間異なる食べ方で何度も楽しむことができ、日が経つにつれ味にも深みが出てくる。冷凍保存もできるから、今日は簡単に済ませたいというときに作り置きしておくのも便利。また野菜もたくさん摂ることができ、栄養面も◎。子どもがたくさんいる大家族にもよし、ひとり暮らしにもよし、どんな家庭にももってこいの鉄板メニューなのだ。そんないいとこだらけのカレーに専用鍋があれば、家庭でももっと簡単に、もっとおいしいカレーが食べられるに違いない!
その日から、私のカレー専用鍋の開発が始まった。
井上はレシピ本を数冊出版し料理研究家としても活動しているため、多くの鍋を所有し使いこなしている。どれもカレー専用には適しているとも思えないものばかりであったが、ある時、すごい鍋と出会う。そう、名作「味わい鍋」だ。味わい鍋は四半世紀にわたり40万人以上の料理好きの人に愛用され親しまれている知る人ぞ知る鍋だ。
一見地味なメタリックグレーの外装は、武蔵野美術大学名誉教授の島崎信先生が2世代に渡り使えるよう考え出した究極のデザインである。グッドデザイン賞を2度も受賞している。機能面では、底面5mm、側面3.5mmというたっぷりとした厚さがおいしさのポイントだ。肉厚のボディが抜群の保温力と蓄熱性を備えており、高い熱量とやわらかな熱当たりを生み出す。また丸みのある独自の鍋形が熱を均等に回し、6mmの幅の面で合わさった重量のあるフタが密閉効果を高める。薄い鍋だと、強火の火がそのまま素材に伝わり、底面だけこげて中は生になりがちだ。しかし厚手の鍋ならじんわりゆっくりと鍋全体を均一に温めるので、素材からじわっと水分が出てくる。こうして水蒸気を逃がさない「無水調理」が可能になり、調理時間もぐっと短縮できるのだ。
「無水調理」の良さは「栄養がにげない」「味が凝縮される」ということ。ビタミンCやB群といった栄養素は水溶性のため、余計な水分を使わない「無水調理」が適している。
(実際にブロッコリーの栄養損失の調査について実験を行ったところ、味わい鍋の無水調理と通常の鍋で茹でた場合とを比較するとなんと約2.5倍もの残量があった。また熱伝導や比熱に関する実験においても、味わい鍋は他の鍋よりも全体に均等に熱が行き渡り、アルミニウムの温まりにくく冷めにくい性質から余熱での調理が可能であるという、炊飯や煮物に最も適した鍋であることが証明されている。)
味わい鍋のそれぞれの特性は、まさにカレー調理においてすばらしく適したものになっている。無水調理は素材のうま味を引き出し、かつ栄養素を封じ込める。そして熱伝導率の高さは、カレーにかかせないアメ色玉ねぎの調理、煮込みの時間短縮にも効率的だ。またカレー調理ならではの利点もある。高温調理が可能であるという点において、フライパンでは難しいナンやチャパティも家庭で簡単にふっくらと作ることができる。そして水分が蒸発しにくいため、ルーの粘性調整や濃淡調節もしやすいのだ。
この味わい鍋に改良を加え進化し、さらにカレーをおい
しく作くれるよう生まれ変わったのが「カレー道/初段鍋」である。
進化したポイントは
① 多種の味わい鍋の中からカレーに最適な深鍋を選定したこと
② 中央部に油が集まるよう設計されたこと
③ 厚フッ素コーティングがなされたこと
の3点である。
①多くの種類がある味わい鍋の中から深鍋を選抜。カレーは煮込み行程が長く量も多く作ることから、このタイプが最適である。
②中央部分に油が集まるようにしたのはスタータースパイスのためのものである。これにより、最小限の油でヘルシーに調理ができる。また味わい鍋に焦げ付きにくい工夫をさらに高め
③フッ素コーティング加工を厚くすることであと片づけも楽に出来るようにした。しかも専用だからカレーの強力な臭いを気にしなくて済む。どうしても兼用していると他の料理にカレーの残臭が付いてしまう。この悩みを解消してくれる鍋だ。
一見すると「重そう」という印象を受けるかもしれない。しかし使い続けるうちにそれは「使いやすい」にかわり、「おいしい」という実感に変わっていくだろう。職人の想いと同様に、カレーをもっと身近に感じてほしいという私の想いを込めて作り出した渾身の鍋である。
無水調理と高密閉度の特性を活かし、短時間で野菜や肉のうま味を十分に引き出し封じ込める。厚手の鍋だから、じんわりじっくり均一に熱が伝わり、素材の水分を活かした調理が可能で、おまけに栄養素も逃がさない!
本体と6mmの幅広面で合わさった重いフタが作り出す高密閉度の特性から、水分の蒸発が少なくすむ!つまり水分調節が簡単にできるため、カレーにおいて重要な粘性調整や、ムラになりやすい味の濃淡調節がしやすい。
重いフタの作り出す密閉度の高さで、スパイスの風味が外へ飛ぶのを防ぐ。カレー道/初段鍋を一度使えばいつものカレーとの違いがきっとわかるはず。家庭でも、スパイス感がしっかり残った本格カレーが簡単に出来る!
鍋全体に均一に熱が伝わる抜群の熱伝導率の高さのため、短時間でカレーの調理が可能。煮込み時間が長いとなかなかキッチンを離れられないもの。カレー道/初段鍋なら短時間で出来上がるから、はらぺこさんも待たせない!
同じく高い熱伝導率で、カレーの具材に中までじっくりと火が通る! 弱い火力でも鍋全体にじんわり熱が広がるから、やわらかい熱当たりでひとつひとつの野菜、肉まで、焼きムラなくおいしく仕上がる。
高い熱伝導率は、カレーに必要な炒め玉ねぎの炒め時間が短くてすむのだ! 炒め玉ねぎはカレーの肝。その甘みはコクと深みをプラスするものの、じっくりと炒めるのは意外と時間がかかってしまう。そんな手間をもっと簡単にできるのだ!
高い熱伝導率で、最小限の油での調理が可能になる。カレーは野菜を炒めたり、肉を炒めたりとどうしても油が必要。本製品であれば最小限の油でもしっかり炒められるから、いつものカレーがずっとヘルシーに!
インドカレーがすっかりなじんできた近年。ごはんよりもナン・チャパティ派の方も多いはず。カレー道/初段鍋の高温調理で、家庭でも簡単に石釜で焼いたような本格的なふっくら、パリパリのナン・チャパティが作れる!
中央に油が集まるよう設計され、最小限の油でスタータースパイスが炒めやすい!
スパイスの多くは油溶性のため、スパイスを多用するインドカレーはどうしても、初めに油分も必要としてしまう。少しでも少ない油でヘルシーに仕上げるために、鍋底にもひと工夫。
油分が多いカレーは鍋を洗うのも大変。でも本製品は後片付けもラクラクできるようにフッ素コーティングが厚くされている。汚れがつきにくく落ちやすいから、いつまでもキレイが長持ちする鍋なのだ!専用の鍋なので他の料理にカレーの臭いが付く心配をしなくてもいい!!
- シンガポール ラクサ
- タイカレー レッド、グリーン
- ベトナム風鶏とさつまいものカレー
- ほうれん草のカレー、チキンカレー
- レッドキッドニービーンのカレー アフリカンスタイル
- 英国風チキンカレー
- 海老とセロリのスパイシーソテー
大阪・あべの辻調理師専門学校卒業
松下電器産業株式会社入社
オーブン電子レンジ商品開発ならびに料理本作成に携わる。
同社退社後、大阪ガス主催 料理学校『アプリティーセサモ』『ル・コルドンブルー』料理学校にて料理、製菓を学ぶ。
シンガポール、香港に在住し東南アジア料理を各国のシェフに習うと共に本場のアジアン料理を食べ歩く。
帰国後 カルチャー教室 『アトリエレモングラス』主宰
- アンチョビとカマンベールの春巻き
- 牛すじカレーうどん
- なべでおいしいポテトサラダ
- カレー風味のお手軽グラタン
- スパイシーコーンブレッド
- 森のきのこカレーハンバーグ
- 香りごはんのちらし寿司
- トマトのまんまる包み焼き
- ラタトゥユ
- キャベツのカレー焼き
- 鶏手羽のさわやかレモン煮
大手企業の現役薬剤師。全国料理学校協会の技術認定上級取得。料理研究家やパティシエからお菓子、料理の技術を学び、書籍、テレビ等の撮影アシスタントを経験し料理研究家となる。12年間勤務した企業の健康管理センターで、食の重要性を痛感し、『おいしく食べて薬を飲まない生活』を目標にしている。ほんのひと手間で魔法みたいに料理の味が変わることを伝えていきたい。お菓子のレシピはファンが多い。特にチーズケーキが得意。
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